職場での何気ない一言が、私の心にずしんと響いた。
「あなた、いいように使われてない?大丈夫?」
そのとき、ハッとした。
“良かれと思ってやっていたこと”が、
いつの間にか自分を苦しめていたのかもしれない。
家族のために頑張っていたけれど
「〇〇して」「〇〇持ってきて」
その一言に応えないと、なんだか悪い気がして。
「かっか、あっち行って」と言われても、
悲しさを飲み込んで笑顔でいるのが“母の役目”だと思っていた。
否定される言葉を聞き続けても、
反応しないのが大人だと思っていた。
でも、本当は――
心の奥でずっと叫んでいた。
「もう聞き続けるのがつらい」
「ここにい続けたくない」
息子とのやり取りで気づいたこと
息子は、余裕がないときほど私に気持ちをぶつけてくる。
「なんでわからないの?」
「かっかのここがイヤ」
わかってる。息子も苦しいんだ。
でも、その夜の私はもう限界だった。
言い返すこともできず、私はただ背中を向けた。
言葉もなく、距離を取った。
そのまま二人とも眠って、翌朝。
「おはよう」と声をかけたら、
いつも通り「おはよう」と返ってきた。
その瞬間、ふっと心が軽くなった。
ああ、距離を置いても、関係は壊れないんだ。
自分を大切にするということ
それから私は、少しずつ“自分軸”を意識するようになった。
誰かのために頑張ることは素敵なこと。
でも、「自分が苦しくなるほど」頑張らなくてもいい。
無理して笑わなくてもいい。
一歩引いても、ちゃんとつながっていられる。
それが、私にとっての「自分軸」の始まりだった。
最後に
読んでくださってありがとうございます。
誰かのために動ける優しさを持っている人ほど、
自分を後回しにしてしまうことがあると思います。
でも、「自分を大切にすること」も立派な思いやり。
それを教えてくれたのは、息子との何気ない時間でした。
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